アンプ E-30-5V が故障、そして復活!
先日、私のかけがえのないアンプ Accuphase の E-305V が故障しました。買って10年目に一度ガリオームになりメーカーで修理、それから20年ぶり、二度目の故障です。今回はスイッチ・オンでボリュームが勝手に回るという不具合でした。アンプが故障するとスピーカー (Lancaster & 10M-Pro) は沈黙してしまいます。大慌てでメーカーに電話しましたら「修理OK」ということだったので横浜市青葉区(メーカーの所在地)へ送って待つこと旬日、オーバーホールも済ませ無事もどってきました(写真)。無傷で新品同様なのが自慢ですが、何といっても、1992年に買った1991年もしくは1992年製という前世紀の遺物、ではなくて前世紀の貴重な遺産なのです。というのも1992年といえば、その10年前の1982年には国産初のCDプレーヤー(ソニーCDP101)が発売され、CD がアナログ・レコードに代わって、音楽資源の中心に躍り出たまさにその時にあたり、アンプ・メーカーが軸足をアナログ・レコード中心からCDに移しつつあったときの製品だったからです。事実、E-305V が世に出てわずか 5年後に発売された同じ Accuphase の E-306V はアナログ・レコード再生用のイコライザー・アンプが標準装備ではなくなってしまいました(今もです)。はからずも、E-305V は古き良き時代の掉尾を飾るアンプとなったのです。
優秀な MCヘッド・アンプを備え、8系統のアナログ入力とテープ録再2系統を装備して、130w/ch(8Ω)の大パワーを引き出すこのような純アナログのアンプは今では何処を探してもないのです。(カタログ・データーでE-305V を下回らない性能を持った E-480 が現役商品として売られてはいますが、オプションのイコライザー・アンプを買い足すと70万円!近くします。とても私向きではありません。)
私がこのアンプを買った頃から今日までに世の中では家電やオーディオ業界は大きく様変わりし、当時の有力メーカには消滅した会社もありますし、また、犬ロボット AIBO(わが家に一匹あり)のアファター・ケアを打ち切った SONY のように、会社は健在でも15年以上も経った古い製品などは面倒を見てくれなくなるのが普通です。それに較べれば今でもサポートが続いている E-305V は随分と幸せです。
FMチューナーを更新、FM放送の楽しみ
FM-Tuner T-S501
アンプが故障から復活したのを機に、以前から不調だった FMチューナーを交換ることにしました。 商品を探すためネットで調べてみて驚きました。市場にあったのは40万円近くするAccuphase の超高級品T-1200を別とすれば、他でFMチューナーの現役商品を出しているのは YAMAHA1社だけだったのです。YAMAHA製は2機種ありましたが、実質的内容は同じだということで、二万円あまりの安いほう T-S501 を買いました。写真の通り E-305V と同じラックに収めても位負けしないほどのルックスです。
では、肝腎の音はどうか? 早速 NHK FM のベスト・オブ・クラシックなどを聴いてみました。
平成31年は4ヶ月しかなかったので、この期間に発行された平成の硬貨は他の年に較べて数が少なく、希少価値がある、などと噂されているようです。でも、4ヶ月は硬貨の希少価値を生むほど短いとは思えませんし、私は貨幣の収集を趣味にしているわけでもありませんので”希少価値云々” はどうでもよいのですが、2019年は幸せに時代が移行し年号が改まったという意味でこの年の硬貨は平成と令和の記念品として手に入ればひとつやふたつは手元に置いておこうかと、はじめはその程度のことを考えていました。(令和元年の硬貨も打ち初めが7月11日なので、発行期間は半年弱と短いです(日経)。)
見つけた!
写真は2019年11月上旬時点で、わが家の財布の中から見つかっていた平成三十一年発行の500円、100円と10円の硬貨です。どれも財布の中でひときわ光っていたので見つかりました。しかし、500円硬貨と100円硬貨は実物を見た感じからすると写真では細かいキズや凹凸が目立ち、輝きもいまひとつです。これに対して、写真右端の10円硬貨は錆(さび)やキズがほぼ見当たらず、斜めに入った反射光の輝きといい、プルーフ硬貨(後述)には及びませんが、流通している硬貨としては滅多に出会えない美形でと言えるでしょう。
造幣局はお金(硬貨)を”売って”いた!
今年、造幣局は平成の御代いっぱいの4月末まで、平成31年銘の1円から500円の現在流通している硬貨全6種類666円をケースに収め、ミントセット(*)として2,000円で販売していました。ネットをはじめ造幣局の櫻の通り抜け等でも自由に買うことがが出来ましたから手に入れた人は多いと思います。私は造幣局オンラインショップで見つけて買いました。このときオンラインショップの記事から、造幣局がこの無抽選の通常貨幣セットと平行して、同じ貨幣の高級品セットともいうべき”平成31年銘通常プルーフ貨幣セット”を6万セット限定発売していることを知り、運試しにと申し込んでみたら抽選で当選しました。冒頭の写真で3枚の硬貨の”下敷き”に使っているのがそのプルーフ硬貨セットのケースです。Japan Mint の文字があります。(*:ミントセット=造幣局が発行する硬貨のセット。mint は「造幣局」のことです。因みにミントと云えば「ハッカ」ですが、それは同じmintと綴る別の単語です。語源が違うようです。)
高級品の硬貨は貴金属のように美しい!
では、プルーフ貨幣とはどのような貨幣なのでしょうか? 造幣局HPでは、プルーフ貨幣を「収集のための貨幣」とはっきり規定した上で、「表面を鏡のように磨いたもので、製造方法は、表面を磨き上げた極印(ハンコに相当する金型)を使用する他、模様を鮮明にするため、圧印を2回打ちするなど、特別に丁寧に製造」している、と説明しています。確かに、ケースに収まった6枚額面計666円のプルーフ硬貨はどの1枚も表面は文字通り鏡のように輝いており、セットの価格は7,560円と高価でした。単に時代の記念品としてなら、価格も2,000円と妥当(?)で、流通している通常貨幣のミントセットが正統派だと思いますが、プルーフ貨幣セットには、たとえば表(おもて)面に平等院鳳凰堂がデザインされた10円硬貨に代表されるように、一種の美術品として、実用品の貨幣とはまた違った何かがあると感じました。蛇足ですが、プルーフ硬貨も通過に変わりなくセットをバラして使えば10円は10円として通用します(下段写真)。
まとめ:平成31年貨幣セットを自家製でつくるのは無理!
はからずも造幣局から買うことが出来た通常ミントとプルーフミントの2種類のセットはもちろん大事な記念品になりましたが、たまたま財布に入ってきた冒頭写真の500円、100円、10円の3枚の硬貨は平成の記念品として、「よくぞわが家へ来てくれた」という思いを込めれば買ったセットに負けない宝物です。あと1円、5円、50円の3枚が見つかれば「自家製セット」を作るという所期の目的を達することが出来ます。しかし、発行枚数(**)がそれぞれ 8,200万枚、5,600万枚と少なかった50円と5円硬貨を見つけるのは難しく、さらに、一円玉に至ってはたった100万枚しか発行されませんでしたからゲットするのはまず無理でしょう。よって「自家製セット」完成は見果てぬ夢になりそうです。(×*:平成31年の硬貨発行枚数は、500円=約2億枚、100円=約3.7億枚、10円=約2.7億枚。:データーは財務省HP「貨幣の製造枚数」による)。
余談ですが、現在の日本の硬貨は、1円アルミ貨を除き他は全部銅の合金です。500円硬貨はニッケル(銀白色)の含有量が比較的少ない黄銅が使われており、100円(と50円)の白銅貨に較べると色がすこし金色がかって見えるはずです。そのことは普段はあまり気付きませんが冒頭の写真を見れば色の違いがかなりはっきりわかります。左から順に黄銅、白銅、(青)銅の貨幣です。
追加 (令和二年二月)
令和元年も500円、100円、10円だけ見付けました。三枚ともさすがにまだ目立ったキズもなく非常に綺麗です。
プルーフ硬貨(下段写真の説明)
平成31年プルーフ10円貨幣の表(おもて)面:日本のプルーフ貨幣は完全な鏡面に仕上げた地(背景)の上につや消し(梨地)の模様と文字が立体的に浮き上がるよう作られています。写真では黒く見えるところが鏡面です。そこには一点の曇りもありません。写真は左下方向から直射日光を当てて撮影したため、貨幣右上部、「日本国」辺りの浮き出た部分が特に光り、「国」の字の左下など三重にもなって鏡面に映っています。通常の(プルーフでない)10円硬貨は照明をどのように工夫してもこの写真のように写ることはありません。なお、プルーフ(proof)という単語には”校正刷り”または”品質”や”見本”などという意味があり、かつてはは貨幣の試作段階で作られたものにもこの呼び方が使われていたようです(Wikipedia参照)。
通貨(紙幣も硬貨も)の写真をネットにアップすること自体は法に触れることではないようです(財務省HP)。しかし、アップされたその写真が誰か良からぬ人によって印刷されて、”通貨と紛らわしい物”が作られたりすると、偽札(偽硬貨?)ということになりかねず、アップした人もただでは済まない可能性があるとのことなので、貨幣の写真には「見本」などの文字を入れるか、斜線を引くなどしておくことが必要のようです。よって、このページでは使った7枚の硬貨それぞれの右肩に「見本」の文字を入れ、写真そのものの解像度も十分低くして精密印刷には向かないようにしてあります。なお、財務省は「通常貨幣一覧」というページに現在通用している全硬貨の写真を無修正で公開しています。