Nikon D3200 Zoom Nikkor 18-55(41mm) f:5 1/60sec. ISO=400 (Sept.22/22 15:30)
昼寝しているシュレーゲルアオガエルです。ヒガンバナのハンモックの上で、見るからに心地よさそうです。彼(のどに鳴嚢があるのでオス)の重みで本来垂直に立っていなければならない花茎が90度以上曲がってしまったこの花の姿からすると、短時間の昼寝というよりは日がな一日ここでこうして寝ていたというのが当たっているのかも知れません。熟睡しているせいか、赤いハンモックが小さい秋の風に吹かれて大きく揺れても彼は身じろぎひとつしませんでした。
わが家から200メートルほどしか離れていない神社の森でこの写真を撮りました。そのときこれは少し大きめのアマガエルだと思っていました。家へ帰ってパソコンのモニターに写真を拡大してみるうち、どこか見慣れたアマガエルとは違うような気がしてきました。そこで動物図鑑やネット記事などで調べた結果、これはシュレーゲルアオガエルだとわかりました。アマガエルなら、目の前後に褐色の模様があるのですが、写真の彼にはそれがありません。一方緑色の背中に白い斑点があることや、口先がやや尖っていることなど、シュレーゲルアオガエルならではの特徴はしっかり持っていました。
庭先などで日頃よく見かける蛙はみんなアマガエルだと私はずっと思ってきましたが、彼に出会えたお蔭で認識を改めることができました。
シュレーゲルアオガエルは兵庫県などでは準絶滅危惧種に指定されているほど数が少ないうえ、”物陰”に隠れる習性があるらしく、身近で見付けるのはなかなか難しいそうです。写真の主はまあ何と具合の良い”物陰”を見付けたことでしょう。難を言えば、群生して咲いている仲間のヒガンバナたちがみな、空に向かって真っ直ぐ立っている中で、ハンモックにされたこの一本だけが横を向いて咲く羽目になり目立ってしまって私に見つかるところとなりました。彼が期待したほどの”目眩まし”にはなっていなかったということです。彼にとっては実害は無かったものの残念!、私にとっては素敵な写真が撮れてラッキー!!、でした。
参考(Wikipediaなど)
アマガエル(ニホンアマガエル)(
Dryophytes japonica):アマガエル科アマガエル属。日本全国の他朝鮮半島、中国大陸東部にも分布。
シュレーゲルアオガエル(
Rhacophorus schegerii):アオガエル科アオガエル属。日本固有種(日本以外には居ない)。
モリアオガエル(
Zhangixalus arboreus):アオガエル科アオガエル属。日本固有種。瞳の色が橙色である以外はシュレーゲルアオガエルと外観がそっくり。